Patatras(パタトラ)

今回は、私個人的にも大好きな絵本Patatrasです。
6歳~8歳向けの絵本ですが、我が子は2歳からこの絵本が大好きで、毎晩読んでいました。
お腹がすいたオオカミとウサギ達のお話です。
とてもお腹がすいていたオオカミは、とにかく食べるものを探していました。
という文章と共にイライラしている姿のオオカミが一人で歩いている所からお話が始まります。
そして、ウサギのお家と思われる穴の中に入っていきます。
オオカミが家に入ってくるなり、ウサギ達はあちこちに隠れます。
オオカミはとにかく食べるものを探し、家の中をあちこちウロウロしています。
その途中で、オオカミは実は空腹のイライラより、誰も自分と遊んでくれない、自分は一人だという寂しさのイライラに変わっていきます。
そんな寂しい気持ちを抑えながら、オオカミは家の中でウロウロを続けます。
そして、行きついた地下室。ここに何かあるに違いない!
勢いよく地下室に入るや否や、真っ暗ですってんころりんと転んでしまいます。
その瞬間に、明かりがつき全員の声で『Joyeux anniversaire~♪ Joyeux anniversaire~♪』とオオカミを待ち構えていたウサギ達は今日がオオカミの誕生日という事を知っていて誕生日祝いのサプライズをしてくれます。
すると、さっきまで空腹のせい、というよりは自分は一人で誰も自分の事なんて好きじゃないんだと寂しくて悲しくてイライラしていたオオカミは、すっかり笑顔でほっこり。
皆でケーキを食べて、とても素敵で幸せなお誕生日となりました。
というあらすじです。
学んだフランス語
『C’est un goinfre』(セ タン ゴワンフル)
訳すと『これ(彼は)食いしん坊です』
goinfreに当たる部分は、食いしん坊という事ですね。
今回もひとつ勉強になりました。
さっそく今日のお昼ご飯前にでも使ってみようと思います。
この絵本の奥深さ
我が子が好きで、毎晩毎晩、ほぼ半年は読み続けていた記憶があります。
当時2歳の我が子も、もはや最初から最後まで一文字くるわず丸暗記レベルにまでなっていました。
それくらい読んでいたのに、この本の奥深さを知ったのはもっと後でした。
私の中では、単純にお腹がすいたオオカミが、食べるもの(つまり、ウサギだろうと勝手に私の大人の脳みそは決めつけていました。本にはウサギを探しているとは書いていません)を探していて、途中、空腹より実は一人だというのが寂しい。
そんな中、食べようと探していた相手(うさぎ達)が自分の誕生日をお祝いしてくれて、ウサギと仲良くなるみたいなお話と理解していたのですが、実は、奥はもっと深いお話でした。
よくよく、絵本を見ると・・・(これは主人が気が付きました。)
主人公のオオカミとウサギ達は服装も靴も同じです。
空腹オオカミは歩いている途中にたまたま、ウサギの住む穴を見つけた!のでは、なく、ただ単にそこはオオカミとウサギ達が一緒に住む自分の家に帰ってきただけのようです。
オオカミが入ってくるなり、ウサギ達はあちこちに隠れるという部分も、一緒に住むオオカミが帰宅したけどお誕生時サプライズのために隠れたのです。(てっきり、食べられない様に隠れたのだと理解していました)
もっと言えば、このオオカミはウサギ一家に養子として迎え入れられた、たった一人のオオカミの様です。
だから、自分は一人なんだ。寂しいと感じてしまっていたみたいですね。
誕生日なのに、誰も祝ってくれない、遊んでくれないと悲しくてイライラしていたのですね。
主人に言われて気が付いてから再度読むと、半年読み続けていた本が、まったく別の絵本になったかのように感じます。
本当に良い絵本や本・映画・音楽などはは読み手・聴き手(私)が、思い込みや別の考え方を持つことで本たちは変化していないのに、まるで別の本になったようにまた楽しめる所が魅力的です。
こういう感覚を通して、人生で色々な経験をすることや知識を持つことはとても素敵なことだな~と改めて思います。
ちなみに、絵本名Patatrasは転んだ時などに使うフランス語で『onomatopée』(オノマトペ)と呼ばれる、日本語でいう所の擬音語や擬態語です。


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